94歳で新会員! 凛として100歳

第2730地区 宮崎南RC 千葉百合子

 
 
 
阿南さんの卓話を聞きに多くの人がメークアップに訪れる

100歳の誕生日をみんなでお祝い

 今年、創立35周年を迎えた宮崎南口ータリークラブは、少人数のクラブながら、明るく、毎回アットホームな例会を開いています。会長による点鐘のあと、国歌、ロータリーソング、童謡を歌い、「ロータリーの綱領」を会員みんなで読み上げます。そして「ふれあいタイム」。みんなで輪になり、会員の顔を見ながら互いにハイタッチをして回るもので、その間、アコーディオンの生演奏が流れます。会員は31人、うち女性は4人です。そして、何といっても特筆すべきは、明治生まれの現役会員がいることです。
 阿南公章(あなみこうしょう)さんは、明治43(1910)年5月18日、大分県日出町に生まれ、今年で100歳になられました。
1男3女の父親でもあります。奥さまは20年前に亡くなられ、今は一人暮らしをしています。
  クラブに入会したきっかけは、卓話でした。当クラブの会員が阿南さんの話を聴く機会があり、その話に感動して卓話をお願いしたところ、快く引き受けてくださいました。ガッチリした体格から出る大きな張りのある声、メリハリのきいた話し方に、私どももすっかり阿南さんのファンになりました。当クラブに入会したのが、94歳になったばかりの5月でした。
  他クラブにも卓話に行く行動力には、頭が下がります。阿南さんの卓話があるときは、ほかのクラブから多くの方々がメークアップに来られます。奥さまを亡くされてからは食事、洗濯など、身の回りのことは全部自分でするとのこと。朝5時に起床、6時に食事、それからだいたい夕方5時前後まで仕事をし、夜は10時ごろ休む、という日課のようです。
  仕事は、川や沼に自生するイネ科の多年草「真菰(まこも)」を植え付け収穫、乾燥させ粉にした「真菰茶」を製造し販売。営業にも自分で行くとのことです。このお茶は薬ではありませんが、健康補助食品で、自分がこの年まで元気で生きてこられたのもこのお茶のおかげ、と託してくれました。
 趣味は歩くこと。北海道、沖縄、アメリカ、中国などたびたび旅行にも出かけ、現地では朝から歩き回っているそうです。一度、例会にウエスタンハットをかぶって来たことがありましたが、大変よく似合っていました。阿南さんは、こう言って、悲しんでいます。「明治生まれの私には、今の世の中、天国にいるみたいなもの。こんな豊かな社会に生まれているにもかかわらず、うそをついたり、人の物を盗んだり、悪いことをする人が絶えない。そんな人は、今の社会のありがたさを理解していない」
  生涯現役を貴き、100歳からは新たに何か仕事を始めたいとのこと。「まだまだ、20年は死ねませんね……」と笑っていました。全国のロータリアンの皆さま、機会がございましたら一度メークアップにいらっしゃいませんか?
  最後に、阿南さんの座右の銘です。
 「とにかく、ありがとう すべてに、ありがとう」
 どうぞ、20年と言わずいつまでもお元気で、その大きな張りのある声で、私たちに元気をください。
  阿南公章さんに、乾杯!     (宮崎県)

ロータリーの友 2010年8月号より  

 

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