青少年交換学生との再会
東広島ロータリークラブ  白 島 洋 司

 今年4月初め、「両親が、おじいちゃん、おばあちゃんに会いたいと言っています。お茶やお花を体験したいと言っているので、時間を取ってもらえますか」とメールが届きました。スウェーデンの元青少年交換学生(2010-11年)のイルバ・フォルスバリからでした。
 驚きながらも早速、OKの返事を出し、4月19日、イルバとご両親、彼女の妹二人を迎えました。
 初めてイルバに会ったのは2010年8月。この年は異常気象で、最高に暑い日でした。北欧の国から猛暑の日本に来て、さぞ驚いたことでしょう。
 私たち夫婦が、彼女の祖父母と同年代ということで、「おじいちゃん、おばあちゃん」と呼ばせることにして、彼女との生活が始まりました。
 彼女の最初の言葉は、「日本のアニメが大好き!」でした。日本に憧れた大きな動機だったようです。「茶道、華道に興味があり、ぜひ体験したい」との言葉に、妻の生け花教室で、毎週土曜日の午後、生け花を教えることにしました。受講の様子や作品の写真をDVDに編集し、中伝免状とともに、帰国時に持たせたのです。それが今回の依頼につながったと思います。
 このたびの、お茶、生け花の体験は、家族全員、非常に楽しかったようで、妹は「私は絶対日本へ来て、お花を勉強する」と宣言していました。
 ご家族との会話は、全てイルバが通訳し、会話も弾み、本当に楽しい時間でした。
 「イルバが、日本語をこんなに話しているのを見て不思議で、うれしい驚きです。安心しました。ありがとう。今度はぜひ、スウェーデンにおいでください」というご両親の言葉からは、娘を異国に出した時の不安と、彼女が日本で得たもの、生活の一端を垣間見たことによる安心がにじみ出ていました。親心でしょう。その笑顔にこちらも笑みがこぼれました。
 交換学生が、家族とともに再訪してくれたのは初めてです。ご家族と会えたこと、さらに一家が日本へ好意を持ってくれたことは、望外の喜びでした。(第2710地区 広島県 不動産コンサルタント)

ロータリーの友 2014年8月号より