「卓話の泉」は各クラブの会報、週報に掲載の卓話の中から、客観的
 内容の話題、ミニ知識となるものを主に選んで要約、掲載しています。
 
               
 

  フードファディズム

食品添加物製造販売業
(株)桃山 代表取締役

高 須 昭 吉


 フードファディズム(food faddism)とは、食べ物や栄養が健康と病気に与える影響を、過大に考えることをいいます。ファドは「のめりこむ」の意。アメリカのマーティン・ガードナーの『奇妙な理論』という本が翻訳され、「食品のあぶく流行」として、1980〜90年代に日本に紹介された考え方です。
 ダイエット食品、健康食品、ミネラルウォーター、有機食品、無農薬食品などがフードファディズムの対象となりやすい分野です。食べ物は天然が良い。国産品は外国産より品質が良いから価格が高いのは当たり前。養殖より天然の方が、有機野菜の方がおいしいし、健康にも良い。化学調味料は悪、食品添加物は基本的に悪であるから使わない方がいい。遺伝子組み換え食品など、とんでもない、健康食品はすべて体に良い……このようにかたくなに主張して譲らないのがフードファディズム。近年は生態系、環境への関心の高まりもあり、無農薬なら、有機ならばすべて体にいい、と盲目的に信奉する傾向さえ見られます。

 

 フードファディズム(food faddism)とは、食べ物や栄養が健康と病気に与える影響を、過大に考えることをいいます。ファドは「のめりこむ」の意。アメリカのマーティン・ガードナーの『奇妙な理論』という本が翻訳され、「食品のあぶく流行」として、1980〜90年代に日本に紹介された考え方です。
 ダイエット食品、健康食品、ミネラルウォーター、有機食品、無農薬食品などがフードファディズムの対象となりやすい分野です。食べ物は天然が良い。国産品は外国産より品質が良いから価格が高いのは当たり前。養殖より天然の方が、有機野菜の方がおいしいし、健康にも良い。化学調味料は悪、食品添加物は基本的に悪であるから使わない方がいい。遺伝子組み換え食品など、とんでもない、健康食品はすべて体に良い……このようにかたくなに主張して譲らないのがフードファディズム。近年は生態系、環境への関心の高まりもあり、無農薬なら、有機ならばすべて体にいい、と盲目的に信奉する傾向さえ見られます。
 またフードファディズムを信奉する人は、食べ物や栄養について、科学的に確立されている以上の重要性を付与して、ある食品群(有機食品や全粒穀類など)の有効性を過剰評価し、他の食品群(白砂糖など、精製された食品)を悪い、と決め付ける方向に、人々を誘導します。
 各種メディアに登場し、健康に良いということを標模(ひょうぼう)する食品のほとんどがフードファディズムである、といっても過言ではありません。テレビ番組などでも「食の安全、安心とは何でしょう?」という問いかけから始まり、専門家が「安全、安心の意味は別です。安全とは保障されたものであって、安心とは保障されていないものです」……視聴者にわかりやすいように言うのでしょうが、「保障」などされている食品はありません。
 絶対に安全なものなどありません。安全とは、種々の試験の結果に基づいて、この量なら大丈夫である、というデータがあるものということです。また安心とは、長年の経験をもとに判断した、気持ちの問題ではないでしょうか。
                         (第2640地区・大阪府・富田林南RCで・同RC会員)

 
     
ロータリーの友 2011年7月号より  
 
               

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