『友』2010年12月号本欄で、米山記念奨学金についての記事を拝見。日本の現状を見れば、外国人留学生を受け入れるだけでなく、米山記念奨学金を日本人の海外派遣にも使うべき、との意見に接しました。
留学生の派遣については、ロータリー財団の活動の中に幾つかの奨学金制度がある中で、海外留学が少なくなっている現実があると聞きました。また、日本からアメリカへの留学の多くは語学習得のお気楽な留学で、学位を得るための留学は中国、韓国の半分以下という報告もあるそうです。
日本国内には、意欲と能力のある学生のために、大学当局、日本育英会による授業料免除など、各種の奨学金制度が存在します。
一方、米山記念奨学金の受給者となる競争率は高く、受給できなかった学生の優秀さ、熱心さを思うと、今でさえ、受け入れ数は不十分な気さえするのです。
以上のことから、米山記念奨学会は当初の理念を変えるべきではなく、日本で学ぶ外国人留学生を支援するという今の制度でよいと思います。海外への留学生派遣についてはロータリー財団の奨学生制度を充実させる方向で研究すべきではないか、と考えます。高い意欲と能力をもちながら、貧困のために勉学が続けられない学生が日本にどれだけいるのかも、もっとしっかりとした調査に基づいて議論されるべきと思います。
大学などは勉学の意欲や能力のない学生は留年、または退学させるくらいでないといけません。日本はそのような学生を甘やかすほど豊かではないことを考慮すべきと考えます。 (第2560地区 新潟県 時計販売)
ロータリーの友 2011年2月号より